次に、He plays tennis. の疑問文を考えてみてください。
Do he play tennis?
では、○になりませんよ。
確かに、主語が You の場合と同じように、動詞 plays の前に助動詞の do が隠れているので、
He plays tennis. という文は、
He ( do ) plays tennis. と考えるのですが、
実は、助動詞の do が姿を現す時、動詞にあることが起こっていたのです。
ここで、いよいよお待ちかねのウラ技の登場です。
ウラ技というのは、私が独自に開発した考え方で、
英語に泣かされてきた人の多くがなかなかマスターできず、くり返しまちがってしまうような文法事項をできるだけカンタンにまとめたものです。
このウラ技をしっかり覚えて、バリバリと力をつけていってください。
助動詞というコトバには、実に変わった性格があり、その性格を私はスケベと名づけました。
これが、日高式英語1発目のウラ技です。
このウラ技を覚えることで、あなたにとっていったいどんなプラスがあるのかを説明していきましょう。
助動詞というコトバが、動詞のすぐ前(左側)に書かれ、疑問文や否定文を作る性格を持っていることは、すでにお話ししましたが、
私たちが絶対に忘れてはならないもう1つの大切な性格があります。
それは、助動詞を使うと、動詞は必ず変身する前のハダカの状態(=原形と呼びます)にもどってしまうということです。
つまり、助動詞は、動詞の原形とペアで使われるものなのです。
これは肯定文(こうていぶん、=疑問文や否定文でない普通の文)の時だけでなく、疑問文や否定文の時も同じです。
ところが、この大切な決まりを、子どもたちはよくまちがえてしまいます。子どもの立場になって考えてみると、無理もありません。
中学の英語で使われるコトバが難しすぎるのです。
主語・動詞・三単現の s・助動詞・原形…。こんなの覚えられる方が不思議なくらいです。
そこで、私は悩みました。しかし、いくら悩んでみても、せいぜい動詞の原形のことをハダカと教えるのが精一杯でした。
そんなある日のこと、疑問文と否定文を作る練習をしていた時に、
ハダカ → スケベ
という連想が、まるで神のお告げのように(大げさですね)突然、私の脳裏にひらめき、
「助動詞はスケベだから、助動詞を使った文では、動詞はハダカ(=原形)になるんだ !
つまり、動詞が変身して身につけたいろいろな服(今はまだ、三単現の s しか学んでいません)をぬがすんだよ」
と説明していたのです。
助動詞はスケベというウラ技は、こうして生まれました。
助動詞はスケベ、絶対に忘れないでくださいね。